# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/08/05 14:00 終了日時:2011/08/05 15:34 棋戦:第5回日レス杯準決勝 持ち時間:0時間40分 消費時間:98▲40△40 場所:ホテルJALシティ田町・東京 手合割:平手   先手:蛸島彰子五段 後手:中井広恵六段 手数----指手-- *第5回日レスインビテーションカップ準決勝の中井広恵天河−蛸島彰子五段戦。持ち時間はチェスクロック使用で各40分、秒読みは1手60秒。対局場は東京都港区「ホテルJALシティ田町・東京」。準決勝2局同時の公開対局。対局開始予定は14時。事前に行われた振り駒はと金が3枚で蛸島の先手に決まった。 * *(棋譜・コメント入力=桜木) 1 7六歩(77) *「お願いします」のあいさつで準決勝2局が同時に開始された。本局の隣は石橋四段−船戸二段戦。 2 3四歩(33) 3 1六歩(17) *微妙な様子見の一手。蛸島は中飛車を主戦としているが▲5六歩には△8八角成▲同銀△5七角がある。 4 1四歩(13) *△8四歩では前述の△5七角のあと、△8四角成とできない。あくまで△1四歩で形を決めない。 5 6六歩(67) *本棋戦は主催が日本レストランシステム株式会社と日本女子プロ将棋協会(LPSA)。 *協賛は株式会社トーエル、キリンビール株式会社、中沢乳業株式会社。 *【日本レストランシステム株式会社】 *http://www.n-rs.co.jp/ *【株式会社トーエルのホームページ】 *http://www.toell.co.jp/campaign/choice.html *【キリンビール株式会社】 *http://www.kirin.co.jp/ *【中沢乳業株式会社】 *http://www.nakazawa.co.jp/ 6 4二銀(31) *中井は1回戦シード。午前に行われた2回戦で鹿野圭生二段を降して準決勝進出。 * *【中井広恵六段−鹿野圭生二段戦】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs5_2-1.html * 7 6八銀(79) *蛸島は1回戦で中倉彰子初段を、午前に行われた2回戦で山口真子アマを降しての進出。 * *【2回戦 蛸島彰子五段−山口真子アマ】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs5_2-2.html *【1回戦 蛸島彰子五段−中倉彰子初段】 *http://shogi-broadcast.com/kifu/nrs5_1-6.html 8 4四歩(43) *日レスインビテーションカップはトーナメント形式のLPSA公認棋戦で優勝賞金100万円。今回が5期目。過去4回の優勝者は中井、中井、石橋、中井。ほかに天河戦がタイトル戦形式のLPSA公認棋戦で中井が天河保持者。1dayトーナメントがLPSA準公認棋戦という位置づけだ。 *中井は4度目の優勝を目指す。 9 6七銀(68) *日レス杯第1回、第2回はLPSA女流棋士14人でのトーナメントだった。第3回でアマ選手3人、ツアー女子プロ1人が招かれた。その4人が1、2回戦を8勝0敗で全員突破して大きな話題になった。最後まで勝ち進んだ成田弥穂さんが石橋と決勝を争った。昨年行われた第4回は元女流棋士の林葉直子さんが出場、15年ぶりに表舞台で対局し注目された。今期も林葉さんとアマ選手2人が参加している。 10 4三銀(42) *日レス杯と天河戦はLPSAのGirl's SHOGI Project(GSP・女子アマ王位戦、中学生女子名人戦、小学生女子名人戦)とリンクしている。棋力に自信のある女性は各地のGSP大会に参加してみては? *アマチュアが参加できる女流棋戦は、ほかに公式戦のリコー杯女流王座戦、マイナビ女子オープン、女流王将戦がある。 *今年の女子アマ王位戦各ブロック予選は9月からはじまる。日程は以下のリンク参照。 *http://joshi-shogi.com/gsp/ama_oui/ 11 9六歩(97) 12 3三角(22) 13 9七角(88) *おもしろい一手。中井陣の駒組みは△2二飛の相振り飛車が狙いのひとつ。だが△5三角成を受けると飛車が回れなくなる。 14 6二銀(71) *蛸島の進路妨害にあって、中井は居飛車にシフトチェンジした。 15 7八飛(28) 16 4二玉(51) 17 7五歩(76) *スマートに石田流を目指す。 18 4五歩(44) 19 4八玉(59) 20 3二玉(42) 21 3八玉(48) 22 9四歩(93) 23 7六飛(78) *7六飛は石田流の好形だが、形を早く決めすぎると目標にされるので注意が必要だ。 24 4二金(41) 25 2八玉(38) 26 5四歩(53) *位を張る手厚い陣形も、中井は得意にしている。 27 5八金(69) 28 5三銀(62) 29 7七桂(89) 30 3五歩(34) 31 1八香(19) *位の圧力をかわす意味か、蛸島は穴熊を目指す。 32 7二金(61) 33 1九玉(28) 34 6四歩(63) 35 2八銀(39) *ハッチを閉じて一安心。 36 6三金(72) 37 3九金(49) 38 3四銀(43) 39 4八金(58) *離れ駒をなくして豪快にさばくのが穴熊の考え方。 *ここまでの消費時間は蛸島7分、中井15分。 40 4四角(33) *位取りは陣形を大きく構え、戦いで蓄えた持ち歩で縦から反撃するのが基本。 41 5六歩(57) 42 3三桂(21) 43 3八金(48) *穴熊は進展性に乏しいので、仕掛けを考えないといけない。蛸島はどこから動くつもりだろう。 44 2四歩(23) *中井陣は手に困ることはない。少しずつ陣形をふくらませていく。 45 7九角(97) *角を転換する。▲4六歩△同歩▲同角と1歩持つ狙い。△7二飛という逆襲には注意が必要だ。 46 4三金(42) *少しずつ駒を前に。すべての金銀が3段目より上にいってしまった。振り穴としてはなんとか大さばきに持ち込んで、スソ空きをとがめたい。厚みで飛車角を押しつぶされる展開は避けたい。 47 9八香(99) 48 2五銀(34) 49 5八銀(67) *唯一離れている銀を玉側に近づけた。 50 3六歩(35) *後手から動いてきた。無事に1歩を交換できれば御の字。先手は反発のチャンス。▲2四角と取る手が成立するか、考えどころだ。 51 4六歩(47) *筋よく駒をぶつけていく。 *▲2四角は、食い逃げできればうまいが、△3七歩成▲同金△3五歩で逮捕されてしまうかもしれない。 52 同 歩(45) 53 同 角(79) *駒がぶつかってきて、手詰まりの心配はなくなった。穴熊がずいぶん楽になった印象。 *消費時間は蛸島17分、中井29分。中井が慎重に時間を使っている。 54 3七歩成(36) 55 同 金(38) 56 3四銀(25) *お互いに2歩を手持ちにした。先手は堅さを生かしてどんどん駒をぶつけていきたい。後手は端攻めなどで穴熊の金銀に触らず決める展開が最高だ。 57 4七銀(58) *すべての金銀が合体。強く戦える形になった。 58 1五歩(14) *さっそく動いてきた。▲1五同歩には△1七歩▲同香△2五桂、△1六歩と両方ありそうだ。 59 2六金(37) *ひとまず取るしかないと思われたが、蛸島は金を繰り出した。玉頭で勢力負けせず、駒をぶつけていくつもりだろう。 60 2五歩(24) *金取りに突き出した。銀や桂の進出路なので筋悪な意味もある。▲3六金△3五歩▲3七金△1六歩と進めば、端が大きくニラミ倒せる。 61 1五金(26) *香の利きに進出。思わぬところで決戦になった。 62 同 香(11) 63 同 歩(16) *金香交換は大きそうだが、▲1三角成も生じている。 *ここまでの消費時間は蛸島31分、中井35分。 64 2六歩(25) *一本筋という突き捨て。△2七歩成と乱されては玉頭だけにもたない。取るしかなさそうだ。 *後手は△3五銀や△3五金などで玉頭の厚みを大事にすれば金銀の枚数の差を生かせそうだ。 65 同 歩(27) 66 同 角(44) *さわやかかつシンプルな一手。中井の将棋は直線的で本筋の手が多い。 67 3七香打 *角成りを防ぎつつ香を設置。 68 1七歩打 *ノータイムの一打。▲1三角成を防ぐのではなく、いとまを与えず攻め込もうとしている。 69 同 香(18) 70 1六歩打 *△2五桂でなく△1六歩。 71 同 香(17) *取るしかない。香を上ずらせて後続手は。 72 2五桂(33) *桂跳ねで力をためた。次の△1七歩が厳しい。▲3四香△同金▲2七銀打も△1七歩とされ、▲2六銀と取れない。 73 1八玉(19) *端の圧力が強烈なので、穴を捨てて逃げ出しを図る。 74 1七歩打 75 2七玉(18) *角取り。△4四角なら▲2六歩で頑張るつもり。3筋方面に逃げれば広い。 76 3七桂成(25) 77 同 銀(28) *先手陣の守備駒も多く、簡単には決まらないように見える。 78 3五角(26) *角をぶつけて攻め駒の補充を図る。玉頭の勢力争いが続く。 79 3三歩打 *蛸島、首を傾げながら王手。 80 同 金(43) 81 3五角(46) 82 同 銀(34) 83 4五桂打 *両取りでゲタを預けるが…。 84 1八角打 *ひときわ高い駒音だった。打ったばかりの桂が抜けてしまう。蛸島はほほに手を当てた。 * *※純粋なうっかり。 85 3八玉(27) 86 4五角成(18) 87 3六歩打 88 4六歩打 *駒の取り合いは制空権を握っている後手がよい。馬の力が絶大だ。 89 1四角打 90 4二玉(32) 91 3五歩(36) *角を4七に利かせたものか。 92 4七歩成(46) 93 同 玉(38) 94 6七銀打 *痛打。飛車取りを見せつつ△5六銀成や△5六馬がある。 95 8六飛(76) *先手玉に詰みはなさそうだが、包囲網を解けそうにない。後手玉はあまりに広い。 96 5六銀成(67) 97 5八玉(47) 98 4六桂打 *ここで蛸島が駒台に手を置いて「負けました」と頭を下げた。▲4六同銀は△同馬で、▲6九玉は△6七成銀でいずれも受けがない。 *中井が2年連続4度目の決勝進出を決めた。 *両者は大盤解説場へ移動した。 *中井「作戦は自分が予定していたものと違ってしまいました。(石橋−船戸戦の最終盤が大盤に再現されているのを見て)準決勝のもうひとつが気になります」 *蛸島「居飛車を得意にしている中井さんに居飛車を強制させるのもどうかと思いましたが。思い切り指せて楽しかったです」 *中井の決勝に向けてのコメントは「準々決勝を終えて、この勢いでは石橋さんとの決勝戦かな、と思ったんですが(笑)。船戸二段と初の決勝となりました。船戸ファンは多いのでアウェー感を覚えますが、自分らしい将棋をお見せできたら、と思います」 99 投了 まで98手で後手の勝ち