# --- Kifu for Windows V6.40 棋譜ファイル --- 開始日時:2011/06/30 10:00 終了日時:2011/06/30 11:57 棋戦:第5回日レス杯1回戦 持ち時間:0時間40分 消費時間:124▲40△40 場所:芝浦サロン 手合割:平手   先手:中倉彰子初段 後手:蛸島彰子五段 手数----指手-- *1回戦第6局は、蛸島彰子五段と中倉彰子初段が対戦する。 *振り駒の結果、「と」が3枚出て、中倉初段の先手と決まった。 * *(棋譜・コメント入力=青葉) 1 7六歩(77) *公私ともに多忙を極める中倉。対局前、朝早く芝浦サロンに到着して、じっと詰将棋を解いていた。 2 3四歩(33) *女流棋士第1号かつ、初代女流名人の蛸島。現在も現役で研鑽を積み続ける姿勢には、感服する他ない。 3 2六歩(27) 4 5四歩(53) 5 2五歩(26) 6 5二飛(82) *蛸島の作戦は、得意の中飛車。 7 5八金(49) *超急戦辞さず。ぴしりと駒音の高い中倉。 * *※「言ってくれれば勉強したのに」と蛸島は局後に笑っていた。 8 5五歩(54) 9 2四歩(25) 10 同 歩(23) 11 同 飛(28) 12 3二金(41) *穏やかな金上がり。 *代わりに△5六歩ならば▲同歩△8八角成▲同銀△3三角の超急戦。 13 4八銀(39) 14 6二玉(51) 15 6八玉(59) 16 7二玉(62) 17 2八飛(24) *飛車先の歩を切れたのはもちろん、居飛車側にとっては大きなプラス。ただし振り飛車側はその動きに乗じて、将来2筋からの反撃を狙ってくることもある。 18 2三歩打 19 4六歩(47) 20 8二玉(72) 21 8六歩(87) *このタイミングでは目を引く歩突き。8七の空間には銀か玉が収まるのだろう。 22 9二香(91) *蛸島、少考で香を上がる。相手が玉頭に位を張ってきた際には、その圧力から遠くなる意味もある。 23 7八玉(68) 24 9一玉(82) 25 7七角(88) 26 8二銀(71) 27 8八玉(78) 28 7一金(61) *ここまでの消費時間は、中倉7分、蛸島5分。 29 7八銀(79) *中倉、まずは左美濃に組む。 30 4二銀(31) 31 4七銀(48) 32 5三銀(42) *ここまでの消費時間は中倉10分、蛸島8分。 33 6六歩(67) *居飛車側が角道を止め、振り飛車側が開けたままなのは、現代風。 34 6四銀(53) 35 6七金(58) 36 7四歩(73) *こちらから動きを見せる。 37 8七銀(78) *銀冠への組み換え。 38 3五歩(34) *こちらからも動きを見せる。 39 7八金(69) 40 5四飛(52) *機を見て△2四飛のぶつけを狙う。 41 9六歩(97) *銀冠には欠かせない歩突き。△9五桂と打たれる筋をなくして、玉のふところを広げる。この後、▲8五歩か▲9五歩、どちらかの歩はさらに突いておきたい。 42 7三銀(64) *金銀3枚で穴熊を固める。 *ここまでの消費時間は両者ともに16分。 43 8五歩(86) *上部からプレッシャーをかける。穴熊は横からの攻めには無類の耐久力を誇るが、縦からの攻めには存外もろい。また機を見ての▲8六角も用意している。 44 1四歩(13) *先手陣がそろそろ飽和状態なのに対して、後手の方はまだまだ指したい手がある。 45 3六歩(37) *中倉、突き返しから動く。△同歩▲同銀と進めば、この銀で中央を制圧できそう。ただし相手にこの動きに乗じられるリスクも、もちろんある。 46 3四飛(54) *百戦錬磨の蛸島、ノータイムで応じる。 47 3八飛(28) *▲3五歩△同飛▲3六歩ではつまらないと見ての継続手。 48 2四飛(34) *この飛回りは大きい。 49 2八歩打 *ここは譲って、3筋からの前進に期待。 50 3六歩(35) 51 5九角(77) *3六歩は後からでも取れる。そこで角の転換。代わりに▲8六角ののぞきも指してみたいところ。 52 3三金(32) *浮いている3二金にひもをつけつつ活用。 53 5六歩(57) *今度はこちらから突き返し。相手の勢力の薄いところで動く。 54 4四金(33) *これも相手の動きに乗じている。力強い進出。▲5五歩△同金と進めば、2二角が大きく利いてくる。 *ここまでの消費時間は中倉30分、蛸島28分。 55 1六歩(17) *これ以上自分から動くのは得策ではないと見て、じっと待つ。ここで端を突くのでは、ややちぐはくな印象を受けるが、それだけ蛸島の応接が巧みだったか。 56 5六歩(55) *穴熊に囲ってある蛸島、後はうまく駒をぶつけていけば、ポイントが稼げそうだ。 57 同 銀(47) *この銀は好形。 *互いに5筋に歩を使える形になった。そしてこの戦形は、どちらかが5筋に垂らした歩が、大勢を決することがよくある。 58 3五金(44) *3二金がここまで進出。先手の飛の動きを押さえつつ、次に△4六金から△5六金▲同金△4七銀が実現すれば、後手はっきり優勢。 59 4七銀(56) *△4六金は許せないと見た。 *ここまでの消費時間は中倉36分、蛸島34分。 60 5四飛(24) *薄くなった5筋に戻る。ただし3八飛の動きを楽にした(△2八飛成を防ぐ必要がなくなった)というマイナスはある。 61 6八角(59) *簡単に5筋に歩を謝ってはもったいない。中倉、少考で角を逃げる。 62 6四歩(63) *2二角のにらみをいかそうとする。次に△6五歩がきつい。 63 5六銀(47) *中倉は持ち時間を使いきって、ここから一分将棋。対して蛸島は残り2分。 *▲5六銀は△6五歩を防いだ手。△5六飛▲同金△4七銀は誘いのスキか? 64 1三角(22) *玉のにらみを外してしまうのは惜しいが、4六の地点を狙ってゆさぶる。▲4七銀△2二角▲5六銀と進めば、千日手模様。 65 5五歩打 *飛車を押さえる。 *蛸島もここから一分将棋。 66 5一飛(54) *飛の逃げ場所は縦か横、どちらも考えられるところ。 67 1五歩(16) *端角には端歩。△1五同歩▲同香と進めば、駒得できそう。 68 2四角(13) *あらかじめ当たりをかわしておく。 69 1四歩(15) *一歩を手にして、手を渡した。 *△4六金は▲同角△同角▲3六飛のさばきも見える。 70 2六金(35) *そっぽのようだが、△3一飛から△3七歩成に期待か。 71 8四歩(85) *少し早めの突き捨て。 72 同 銀(73) *△8四同歩は将来、8三のスキに歩や桂を打たれるいやみが生じる。 73 1三歩成(14) *盤上、左右大きく手が伸びる。 74 同 香(11) 75 1四歩打 *これで先に香を取れるが。 76 3七歩成(36) *▲3七同桂△3六歩▲4五桂△3七歩成の押さえこみを狙う。 77 同 桂(29) *中倉としては、蛸島の動きに乗じて、この桂をさばいてしまいたい。 78 3六歩打 79 4五桂(37) *たとえ後で取られてしまうかもしれないにせよ、遊んでいた桂がここまで進出できたのは大きい。 80 3七歩成(36) *蛸島の方も、押さえこみには細心の注意が必要。 81 5八飛(38) *この飛も縦と横、いずれの逃げ方も考えられる。 * *※▲3九飛△3八歩▲2九飛が優ったか。 82 3六金(26) *次に△4七とを狙う。 83 8六角(68) *転身。もはや4六の地点は支える意味がない。 84 4七と(37) *このと金を先手で寄れたのは大きい。 85 5九飛(58) 86 5七歩打 *着実に攻める。 87 6四角(86) *この角出も大きい。▲8四歩△同銀の交換を入れておいた効果が出た。▲1三歩成と香を取ってから▲8六香が間に合うか。 88 5八歩成(57) 89 3九飛(59) *いったんは金取り。 90 3八歩打 *△3七歩から△3八歩成はさすがに悠長と見て、直接押さえる。 91 7九飛(39) *玉のそばに寄せる。迷惑がかからないようにと、▲2九飛も考えられた。 92 5七と(47) 93 5三桂成(45) *遊んでいた2九桂がここまで跳躍できた。ただし、穴熊玉はまだまだ遠い。 94 4六角(24) *蛸島の角もよく利いている。現在は蛸島優勢か。 95 8二角成(64) *尋常な手では届かないと見て、ばっさり切って捨てる。 96 同 金(71) 97 6二成桂(53) *駒音高く踏み込む。しかしこれは、穴熊の遠さが生きる展開か。 98 6七と(57) *駒割は蛸島がほぼ角得。 99 同 銀(56) *飛を逃げずに△3五角打や△6八とが見える。 100 6八と(58) *着実に、着実に。 101 7一銀打 *△5一成桂と飛を取ると、後手玉は絶対に詰まない形で、わかりやすい負け形。 102 同 飛(51) *さっぱり取ってしまうのが正解。 103 同 成桂(62) *この瞬間、後手玉は絶対に詰まない。よって先手玉に、確実に詰めろをかけていけばよい。 104 7九と(68) *△7八と以下の詰めろ。 105 同 金(78) 106 4八飛打 *△3五角打でも勝ち。 107 7八飛打 108 7九角成(46) 109 同 玉(88) 110 3五角打 111 4六歩打 112 同 角(35) *△4九飛成から△7一角でも勝ちだが、蛸島は詰ましにいく。 113 6八角打 114 4九飛成(48) *6八で清算してから△5七金と打てば詰みそうだったが。 115 8八玉(79) 116 6八角成(46) *長い詰みより、確実な迫り方。 117 同 飛(78) 118 7九角打 119 7七玉(88) 120 6八角成(79) 121 同 玉(77) 122 6九飛打 *蛸島が着手した後、時計を押し忘れていた。中倉はそっと、時計の方を指差す。「あっ」と一礼して、蛸島は時計を押す。 123 7七玉(68) 124 7九飛成(69) *以下▲7八角と合駒を打てば、△8八銀▲8六玉△8五金までの詰み。▲7八銀左と引けば、△8六銀▲同玉△8八龍の筋で詰み。 *終了時刻は11時57分。消費時間は両者ともに40分。 *蛸島は2回戦で山口真子アマと対戦する。 125 投了 まで124手で後手の勝ち